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緑内障

緑内障とはどのような病気か

  • 視神経が傷ついていき視野(見える範囲)が狭くなる病気
  • 高齢者に多く見られる
  • 定期検査と治療が必要一生付き合っていかなくてはならない病気
  • 適切な治療、適切な時期の手術が重要
緑内障治療方針について

目は黒目である角膜、白目である強膜により形作られています。眼の中の圧が低すぎると、しわができ、ものが歪んで見えます。この眼の中の圧を眼圧といい、正常は10~20mmHgで平均は15 mmHg前後です。圧が高いと網膜より光の信号を脳に伝える神経が、障害され視野(見える範囲)が狭くなります。治療が遅れると失明に至ることもあります。これが緑内障という病気です。昔は眼圧が高くなり、神経が障害される例がほとんどと考えられていましたが、最近の研究で、日本人では眼圧が正常範囲であるにもかかわらず、神経が障害される正常眼圧緑内障がほとんどであることが明らかにされました。

当院の治療方針

緑内障に対して、最新の器具を用いて、定期検査を施行し、必要があればまずは眼圧を低下させる点眼を使用し、経過をみます。点眼を増やしても、病期が進行して、神経が障害されるようなら、手術治療を検討いたします。トラベクロトミー、トラベクレクトミー、その他侵襲の少ない手術などを行います。

緑内障はどのように診断するのか

緑内障は基本的に4つの検査結果を基に診断し、病気の進み具合を評価します。

眼圧

眼の硬さを調べます。

隅角

隅角

眼の中で毛様体というところで房水が作られ、隅角の線維柱帯という部分から流れ出ていきます。この部分の状態を見て、緑内障の原因を調べます。

視神経乳頭

視神経乳頭

中央部が陥凹しているのですが、病気が進行すると陥凹部分が拡大してきます。初期の変化や進行の状態を知ることが出来ます。

視野

見える範囲を知る検査で、動的視野検査と静的視野検査の2種類の検査があります。病気の進行状態で使い分けます。

動的視野検査
動的視野検査
静的視野検査
静的視野検査

光干渉断層計 OCT

光干渉断層計 OCT

さらに当院では最新の機器を導入し、眼底の視神経層の厚さを直接測定する光干渉断層計OCTを使用して、病気の進行を評価しています。

緑内障治療1

ベース眼圧の測定

初めて診察するときは、どのような状態にあるのか、点眼などを使用せず、眼圧を3回は調べます。その間に、前述したように隅角、視神経乳頭、視野、神経線維層厚を調べます。

目標眼圧の設定

治療は、視神経の状態により目標眼圧を設定します。

点眼治療

目標眼圧を維持するためにまずは点眼治療を行います。1剤から開始、不十分ならもう1剤追加、最終的には2~3剤程度で経過観察します。最近は合剤といって2つの成分が含まれている点眼薬が使用できるようになりました。

定期検査

1~3ヶ月毎に眼圧測定、4-6ヶ月毎に視野検査、OCT検査を行います。

緑内障治療2 手術療法

定期検査を行っている間に、眼圧上昇が続き、視野の進行がある場合、また白内障が進行してきた場合は、手術を検討します。

レーザー治療

線維柱帯にレーザーを照射する方法はいままでの経験から、効果が長期間安定しないので、当院では通常は施行しておりません。

線維柱帯切開術(トラベクロトミー, 以下ロトミー)

非常に安全な手術で重篤な合併症は、ほとんどありません。白内障手術と組み合わせることで、ほとんどの例で緑内障点眼を減少できます。手術がやや難しい点、術後眼圧が、白内障との同時手術で約14mmHg前後にコントロールされ、10前後の低い眼圧が得られにくい欠点がありますが、当院では多くの手術を行っており、安定した成績を得ています。

線維柱帯切除術(トラベクレクトミー, 以下レクトミー)

眼の中から結膜の下に新しい房水の通路を作成する手術で、10mmHg前後の低い術後眼圧が可能です。しかし一般的は低眼圧や浅前房、術後濾過胞感染など、長期的に合併症を生じる可能性があります。当院では縫合の方法やリカバリーポートという術後眼圧上昇に対応する工夫をするなど、安全でかつ術後眼圧が低くなるように努めています。

低侵襲手術

白内障手術と同時にインジェクトWという小さな器具を眼の中に挿入して、房水の流れをよくする手術や白内障手術時の眼内レンズ挿入後、マイクロフックという器具を用いて線維柱帯を切開するロトミーを眼内から行う方法も取り入れています。

毛様体レーザー光凝固術

また最新のレーザー緑内障治療であるサイクロG6というレーザー機器を用いて、マイクロパルスという照射方法で結膜組織上から毛様体にレーザーを作用させて眼圧を下げる方法も積極的に取り入れています。
痛みがないよう球後麻酔をして行います。約20分で終了し、通院治療が可能です。
高齢者、認知症のある方、入院手術が困難な患者様に施行しています。

最後に

緑内障は、病気になると一生検査や治療が必要な病気です。定期検査が非常に重要です。また手術時期を誤らずに検討する必要があります。心配な場合はまず診察を受けられることを勧めます。

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